各種相続手続きに利用できる「法定相続情報証明制度」。
今回は、この手続きについて触れてみたいと思います。
制度の概要
相続発生に伴い、各種相続手続きが必要となります。その際には、誰が相続人であるかを確認する必要があります。一般的には、相続人の特定には、被相続人のすべての戸除籍謄本をもれなく確認する必要があります。さらに、相続人の戸籍謄抄本も必要です。
これらの戸除籍謄本の束は、各種手続きで必要となり、多くの束を揃えるか、都度、原本返却を受けながら各種手続で使い続けることになります。
この制度を利用すれば、各種相続手続きで戸除籍謄本等の束を何度も出し直す必要が無くなります。
言い換えれば、「戸除籍謄本等の束の代わりに法定相続情報一覧図」のイメージです。
申出から交付まで
- ラベルSTEP1 必要書類の収集
- 被相続人の戸除籍謄本の取得(出生から亡くなられるまで連続のもの)
- 被相続人の住民票の除票
- 相続人の戸籍謄抄本
- 申出人(手続きを進める方)の氏名・住所の公的確認書類
- 各相続人の住民票の写し(相続人住所の記載する場合)
- ラベルSTEP2 法定相続情報一覧図作成
- 揃えた必要書類から一覧図を作成
- 記入様式は法務局HPよりダウンロード
- 留意点なども掲載されてます。
- ラベルSTEP3 申出書を記入し、登記所へ申出
- 管轄登記所へ申出(被相続人の本籍地、被相続人の最後の住所地など)
- 申出及び交付(受取)は郵送も可
- 必要通数を記入(無料)
- ラベルSTEP4 交付
- 1週間から10日間程度(土日祝を除く)らしいです
- 1週間から10日間程度(土日祝を除く)らしいです
実務の所感
実務を通じての所感を、Q&Aで示すとこうなります。ご参考までに!
- Q申出の手続きは誰でもできるのか?
- A
相続人又はその代理人に限られます。加えて、委任による代理は、申出人の親族のほか、専門家(弁護士・司法書士・土地家屋調査士・税理士・社会保険労務士・弁理士・海事代理士・行政書士)に限られます。
親族の場合でも、申出人と親族関係が分かる書面も必要です。
- Q必要書類収集の留意点は?
- A
相続人以外の方が収集される場合、委任状が必要です。加えて、証明申請の様式も異なり、記入に際し、出生から亡くなられるまでの連続したものを請求するよう注意が必要です。
また、コンビニ交付等の利用の場合も、何が必要か証明書の正確な名称は必要です。例えば、相続人の必要書類は、「戸籍謄抄本」となってますが「戸籍抄本(戸籍個人事項証明書)」で大丈夫でした。個人情報保護の観点からも、必要とされる情報のみで進めるのが賢明です。
- Q法定相続情報一覧図に住所記載は必要なのか?
- A
各種手続きでも、相続人の住所はほぼ必須です。作成されるなら、住所記載はすべきです。
- Q戸籍等の原本返却について
- A
交付時に原本返却還付されます。
ただし、申出人の氏名・住所を証する書面(住民票の写しなど)はコピー添付(原本に相違ありませんの署名付き)で返却されます。また、代理人の委任状などは原則返却されません。
- Q申出から交付までどのくらいかかるの?
- A
一般的には1週間から10日間(土日祝除き)らしいですが、今回は、土日祝含め10日間でした。
- Q一覧図の写しは、何通交付されるの?
- A
申出の際に、必要な一覧図の写しの通数を申請します。また、登記所において5年間保管されるため、再交付をすることが可能です。その際、申出が必要です。
この制度は、相続の各種手続きにおいては非常に有用であることに違いありません。
一方で、必要書面の収集からその相続情報を図として正確に作成し、交付まで対応となると平日に休暇も必要ですし、補正などがあると更に時間が必要になります。
ご自身の状況にもよるとは思いますが、過度な負担となるようでしたら専門家への依頼をお勧めします。



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